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  • 執筆者の写真なないろ訪問看護ステーション

一宮訪問看護協議会の勉強会参加

更新日:2020年5月22日



15日一宮訪問看護協議会の勉強会(呼吸リハビリ・カフアシスト)があり、スタッフと一緒に参加しました。


講義と実技で実際体験し、有意義な時間を過ごすことができました。

痰の自己喀出が困難な方などに、すぐに役立つ手技です。


必要な方にきちんとした手技で行えるように、これからもスタッフ一同頑張ります。


管理者 吉良

【呼吸リハビリ・カフアシスト】

カフアシストは使用する患者さんも限定的で、存在は知っていても一般的にはなじみの薄い機械なのではないかと思われます。 そのため、導入するにしても医療制度上の位置づけはどうなっているのか?、どのような設定にすればよいのか?、指導はどのように行えばよいのか?などなど、使い慣れていない方は戸惑うことも多いのではないでしょうか?


そもそも「カフアシスト」とは製品名で、正式にはMechanical insufflation-exsufflation(MI-E)と呼ばれる機械の一つです。日本語では機械による咳介助と訳されますね。 ご存知だと思いますが、機械により陽圧(深呼吸)の後に陰圧(呼気)を加える咳介助方法のための機械です。 他にもミニペガソ・ペガソ、コンフォートカフ、パルサーといった機械があります。 それぞれで細かい設定や陽・陰圧のかかり方が異なるようですが、そう大きな性能の違いがあるわけではないです。


対象疾患はいわゆる神経筋疾患の患者さんが主ですが、重症心身障害児・者や海外ではICUでも使用されているそうです。 当院では筋ジス患者さんで使用することが多いですが、それ以外でも適応可能で必要性があると判断された場合はALSやSCD・MSA患者さんなどでも導入することがあります。 重症心身障害児・者にはほとんど使用していません。 効果はたくさんありますが、以下の効果が言われています。 1. 気道内分泌物の除去 2. 神経筋疾患での上気道感染や頭部・胸腹部の術後での肺炎・無気肺・気管内挿管防止 3. ICUやリカバリールームで、気管内挿管を通しての排痰に効果あり、抜管を助ける。 4. NPPVから気管切開への移行遅延 5. 在宅人工呼吸において介助者でも使用可能、MI-Eの併用により緊急入院の頻度減少。 6. 気切チューブを通しての排痰にも有用 7. 鼻をかむことの代わり 8. 日常的な他動的深呼吸の手段とすることで、肺の微小無気肺と胸郭可動性維持の目的 当院では➂以外の全ての目的で使用されていることがほとんどかと思います。

そのエビデンスですが、いくつかのガイドラインで有効性が示されています。 ・徒手介助により効果的な咳ができない患者には、MI-Eを考慮する(グレードB,エビデンスレベル4) ・機械による咳介助は神経筋疾患・脊髄損傷の排痰に有効である(グレードA) 適応基準に合致してリスクの低く受け入れが良好な患者さんであれば、ぜひ積極的に取り入れていくべきではないかと個人的には感じています。 その適応基準ですが、おおむね以下のような点が挙げられると思います。 適応基準 1. 12歳以上でCough Peak Flow(CPF:最大呼気流速)が徒手介助やMaximum Insufflation Capacity (MIC:最大強制吸気量)下でも270L/min以下 2. 上気道炎で痰が多く粘稠、易疲労性、徒手による圧迫で胸が痛くなる場合 3. 人工呼吸器を導入していること※ 4. ある程度ウィーニング可能 5. 使用方法を理解できる程度の認知機能を有していること 6. 実施可能なスタッフ、介助者が居ること CPFはいわゆる咳嗽力、咳の力を指し、ピークフローメーターという機器あるいはスパイロメーターを使用して測定することが可能です。

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